知らないと後悔!60代してはいけない断捨離の12の注意点

60代を迎え、これからの人生をすっきりと心地よく過ごしたいと考えたとき、多くの方が断捨離という言葉を思い浮かべるのではないでしょうか。

来る老後に向けて、身軽で快適なシンプルライフを目指したり、素敵な60代からの持たない暮らしに憧れたりするのは、とても自然な気持ちですよね。

しかし、いざ60代が物を減らすための捨て活を始めようとすると、「一体何から手をつければいいの?」「捨てるものと、絶対に捨ててはいけないものの区別は?」といった疑問が次々と湧いてきます。

実は、良かれと思って始めた断捨離が、思わぬ失敗や後悔につながることも少なくありません。

よくある60代の断捨離の失敗談に耳を傾けると、勢いで大切なものを手放してしまったり、家族との間で老後のトラブルを招いてしまったりするケースが見受けられます。

特に、親の遺品の断捨離には細心の注意が必要ですし、ご自身の断捨離であっても、子どもに相談することがとても大切になる場面が多々あります。

この記事では、そんな60代の断捨離に関する具体的な注意点について、一つひとつ丁寧に解説していきます。
後悔しない、あなたらしい快適な暮らしづくりのために、ぜひ最後までお付き合いください。

  • 60代からの断捨離を無理なく始めるための具体的なステップ
  • 後悔しないために「捨てるもの」と「捨ててはいけないもの」の見極め方
  • 家族との思わぬトラブルを避けるための大切な心構え
  • よくある失敗談から学ぶ、断捨離を成功させるための注意点
目次

60代してはいけない断捨離の7つの基本

この章では、60代の断捨離を、やってよかったと思える素敵な体験にするための、基本的な考え方や具体的な進め方について解説します。

  • 60代のシンプルライフ
  • 持たない暮らしの始め方
  • 物を減らす具体的なステップ
  • 後悔しない捨てるものリスト
  • 絶対に捨ててはいけないものの最終確認
  • 捨て活で始める片付け
  • 断捨離は子どもに相談が必須

60代のシンプルライフ

60代からの断捨離は、単に物を減らす作業ではありません。
これからの人生を、もっと自分らしく、心豊かに過ごすためのシンプルライフへの大切な第一歩なんです。

長年暮らしていると、家の中には、いつか使うかもしれないと取っておいた物や、お子さんが小さい頃の作品など、たくさんの物が溢れてしまいがちですよね。

それらが悪いわけではないのですが、物が多すぎると、知らず知らずのうちに心の負担になったり、お掃除が大変になったりすることもあります。

そこで、まずは「断捨離を終えたら、どんな部屋で、どんな暮らしがしたいかな?」と具体的に想像してみることから始めてみませんか。

「お気に入りのカップでゆっくりお茶を飲む時間」「探し物でイライラしない毎日」「スッキリした部屋で、転ぶ心配なく安心して過ごせる暮らし」など、考えるだけで少しワクワクしてきませんか。

この、理想の暮らしというゴールを思い描くことが、断捨離で迷ったときの道しるべになります。

捨てること自体を目的にせず、これからの毎日を輝かせるための準備と考えると、片付けへの気持ちも前向きになるはずです。

持たない暮らしの始め方

持たない暮らしと聞くと、なんだかストイックで我慢が必要なイメージがあるかもしれません。

でも、60代からの持たない暮らしは、窮屈なものではなくて、本当に大好きな物だけに囲まれるという、とても贅沢な暮らし方なんですよ。

たくさんの物に囲まれていると、一つひとつを大切に扱うことが難しくなりがちですが、数を絞ることで、愛着も増して毎日が少し豊かになります。

例えば、食器棚にぎっしり詰まったお皿の中から、一番のお気に入りを数枚だけ残してみる。
すると、毎日の食事が少し特別なものに感じられるかもしれません。

持たない暮らしを始めるコツは、1つ買ったら、1つ手放すというルールを作ることです。
こうすることで、物の総量が増えるのを防げます。

最初は少し不安に感じるかもしれませんが、物が少ない快適さに慣れてくると、「なくても大丈夫だったんだ」という発見があり、無駄な買い物をしなくなるという嬉しい変化も期待できます。

まずは、毎日使うハンカチやタオルなど、身近なアイテムから「お気に入り選抜」を始めてみましょう。

物を減らす具体的なステップ

さあ、いよいよ物を減らしていきましょう。
でも、焦りは禁物です。

一気に家全体を片付けようとすると、体力的に大変なだけでなく、判断力も鈍ってしまい、大切なものまで捨ててしまうことになりかねません。

成功の秘訣は、小さな範囲から、計画的に進めることです。

STEP
場所を決める

まずは、今日はこの引き出し一段だけ今週は玄関の靴箱をというように、小さなゴールを設定します。
達成感が得やすいので、モチベーションを維持しやすくなります。

STEP
全部出す

決めた範囲の物を、一度すべて外に出してみましょう。
自分がどれだけの物を持っていたかを「見える化」することが、整理の第一歩になります。

STEP
「必要」「不要」「保留」に分ける

出した物を、今使っているかこれからも必要かという基準で3つに分類します。
ここで大切なのが、保留という選択肢です。

捨てるか迷う物は、無理に決断せず、保留ボックスへ。1ヶ月など期間を決めて、もう一度見直してみましょう。

STEP
必要なものを収める

必要と判断した物だけを、使いやすいように収納に戻します。
この時、以前よりスペースに余裕が生まれているはず。このスッキリ感が、次へのやる気に繋がります。

この4つのステップを、自分のペースで繰り返していくことが、無理なく物を減らすための確実な方法です。

後悔しない捨てるものリスト

断捨離を進める中で、「これは捨てても大丈夫かな?」と迷う場面は必ず訪れます。
そんな時に後悔しないためには、明らかに不要なものから手をつけるのがおすすめです。

判断に迷いにくく、捨てることへの抵抗感も少ないので、断捨離の良いスタートダッシュが切れますよ。

具体的には、以下のようなものが挙げられます。

1年以上着ていない洋服

「高かったから」「痩せたら着るかも」と思っていても、1年以上袖を通していない服は、今後も着る可能性が低いものです。今の自分を素敵に見せてくれる服だけを残しましょう。

賞味期限切れの食品や調味料

キッチンの棚の奥や冷蔵庫のポケットに、忘れていた食品はありませんか。
健康のためにも、期限が切れたものは思い切って処分することが大切です。

使っていない来客用の食器や寝具

昔はお客様がよく来ていたけれど、最近はめっきり…というご家庭も多いはず。
めったに使わない来客用のものを保管しておくスペースのほうが、もったいないかもしれません。

たまってしまった紙類

古い雑誌やカタログ、ダイレクトメールなどは、どんどん溜まっていく一方です。
情報を得たらすぐに処分する習慣をつけると、家がスッキリします。

まずは、こうした迷わないものから手放すことで、捨てるという行為に慣れていきましょう。

絶対に捨ててはいけないものの最終確認

断捨離で最も避けたい失敗は、後から「しまった!」と思っても取り返しがつかないものを手放してしまうことです。

物を減らすことに集中するあまり、うっかり…なんてことがないように、捨てる前には必ず立ち止まって確認する習慣をつけましょう。

特に以下のものは、絶対に捨ててはいけないものとして、別の場所に大切に保管しておくことを強くお勧めします。

種類具体例なぜ捨ててはいけないか
重要書類通帳、印鑑、不動産の権利書、保険証券、年金手帳、パスポートなど相続や様々な公的手続きの際に、原本が必ず必要になります。
思い出の品家族写真、アルバム、大切な人からの手紙、子どもの作品などこれらは世界に一つだけの、二度と手に入らない心の財産です。
貴重品貴金属、美術品、価値のあるコレクションなど資産としての価値があるだけでなく、大切な形見になるものです。
生活必需品常用薬、防災グッズ、冠婚葬祭用の衣類や小物など日常や「いざ」という時に、手元にないと非常に困るものです。

これらの品々は、断捨離の対象から最初から外しておくと安心です。

もし、写真や書類がかさばって困る場合は、スキャナーでデジタル化してデータとして残し、原本は厳選するという方法も考えられます。

判断に迷ったら、捨てるのではなく、大切に保管するを選ぶのが、60代の断捨離の鉄則です。

まずは捨て活で始める片付け

「断捨離」と聞くと、なんだか一大決心が必要な気がして、腰が重くなってしまう…そんな方もいらっしゃるかもしれませんね。

でしたら、もっと気軽に始められる「捨て活」から挑戦してみるのはいかがでしょうか。

捨て活とは、その名の通り、物を捨てる活動のことですが、大きな片付けというよりは、日々の暮らしの中で不要なものを一つずつ手放していく、軽やかな習慣づくりのようなものです。

一番人気なのが、1日1捨て
文字通り、1日に1つだけ、何かを捨てるというシンプルなルールです。

例えば、

  • お財布の中に溜まったレシート
  • インクの出なくなったボールペン
  • 片方だけになってしまった靴下
  • いつか使おうと思っていたお菓子の空き箱

こんな、本当にささいなもので良いのです。
「今日は何を捨てようかな?」と宝探しのように考えてみると、意外と楽しめるかもしれません。

たった1つでも、1年続ければ365個の物が家からなくなります。

この小さな成功体験の積み重ねが、「私にもできる!」という自信につながります。

そして、家の中が少しずつスッキリしてくるのを実感できると、本格的な断捨離へのモチベーションも自然と湧いてくるはずですよ。

断捨離は子どもに相談が必須

ご自身の持ち物を整理する断捨離ですが、進める上ではお子さんに相談することが、実はとても大切になります。
良かれと思ってしたことが、思わぬ家族トラブルの原因になってしまうのを防ぐためです。

なぜなら、親と子では物に対する価値観や思い入れが違うことがよくあるからです。

例えば、親にとっては、もう使わないガラクタに見えるものが、子どもにとっては、実家に帰った時に見るのが楽しみな、思い出の品だったりします。

逆に、親が大切に残しておきたいと思っているお客様用の高価な食器セットを、子どもは、場所を取るだけで不要と考えているかもしれません。

こうした認識のズレがあるまま、「あなたの部屋にあった古いマンガ、捨てておいたわよ」などと事後報告をしてしまうと、「どうして勝手に捨てるんだ!」と大きな喧嘩に発展しかねません。

そうならないためにも、断捨離を始める前には、「これからの暮らしを考えて、少しずつ家の中を整理しようと思うの」と目的を伝え、協力を仰ぐ姿勢が大切です。

一緒に仕分け作業をする日を設けたり、写真を見せながら「これはどうする?」と意見を聞いたりすることで、お互いが納得しながら進められます。

対話を通して、家族の絆を深める良い機会にもなるかもしれません。

失敗を防ぐ60代してはいけない断捨離

この章では、多くの方が陥りがちな失敗談やトラブルを元に、断捨離を後悔で終わらせないための具体的な注意点や心構えを掘り下げていきます。

  • 60代の断捨離の注意点
  • 親の遺品断捨離で注意すべきこと
  • 先輩に学ぶ断捨離の失敗談
  • 断捨離が引き起こす老後トラブルとは

60代の断捨離の注意点

断捨離をスムーズに進めるためには、勢いだけでなく、ご自身の心と体への配慮が欠かせません。
特に60代からは、無理は禁物。

安全第一で、楽しく続けるための注意点をいくつかご紹介します。

一つ目は、一度に作業する範囲を欲張らないことです。

「週末で一気に終わらせよう!」と意気込むと、集中力が続かずに判断が雑になったり、体力を消耗して翌日に疲れが残ってしまったりします。

前述の通り、引き出し一つ、棚一段といったミニマムな範囲で区切ることが、結果的に継続への近道となります。

二つ目は、こまめな休憩です。

夢中になるとつい時間を忘れがちですが、30分に一度は立ち上がって休憩し、水分補給をすることを心がけてください。

特に重いものを運ぶ際は、ぎっくり腰などの怪我に十分注意が必要です。

三つ目は、感情的な時には作業をしないこと。

イライラしている時や気分が落ち込んでいる時に判断すると、後で「なんであんなものまで捨てちゃったんだろう…」と後悔しがちです。

心が穏やかな時に、タイマーを15分セットするなど、短時間で区切って行うのがおすすめです。

自分を大切に労わりながら進めることこそ、60代の断捨離を成功させる秘訣です。

親の遺品断捨離で注意すべきこと

ご自身の断捨離とは別に、親御さんを亡くされた後の遺品整理は、また違った心構えが必要になります。

これは単なる片付けではなく、故人を偲び、ご自身の気持ちを整理していくための、とてもデリケートなプロセスだからです。

一番大切なのは、焦って捨てようとしないこと。

「親の物を捨てるのは、なんだか申し訳ない…」と罪悪感を感じるのは、ごく自然な感情です。

すぐに決断できないのは当たり前ですから、無理に捨てようとせず、思い出箱のような箱を用意して、迷うものは一旦そこに入れておきましょう。

そして、この作業は決して一人で抱え込まないでください。

ご兄弟や親族の方と連絡を取り合い、「どうしようか」と相談しながら進めることが、後のトラブルを防ぐためにも重要です。

誰かにとっては不要なものでも、別の人にとっては大切な形見かもしれません。

また、捨てる以外の選択肢を考えるのも一つの手です。

親族で形見分けをしたり、まだ使えるものは福祉施設などに寄付したり、専門の業者にお願いして供養してもらったりと、様々な方法があります。

故人への感謝の気持ちを胸に、時間をかけて、ご自身の心が納得できる方法を選んでいってください。

先輩に学ぶ断捨離の失敗談

「こうすれば良かった…」という先輩たちのリアルな失敗談は、私たちが同じ過ちを繰り返さないための、何よりの道しるべになります。

ここでは、60代の断捨離でよく聞かれる失敗例をいくつかご紹介します。

勢いで重要書類まで捨ててしまった

「もう使わない古い通帳や年金の通知書だから」と思い込み、他の書類と一緒にシュレッダーへ。
後日、手続きで過去の証明が必要になり、再発行もできず大変な思いをした、というケースです。

公的な書類は、自己判断で捨てずに必ず保管するか、専門機関に確認することが大切です。

思い出の品を処分しすぎて、寂しくなった

「実用性がないから」と、若い頃のアルバムや手紙を思い切って処分。

スッキリはしたものの、後からふと寂しさがこみ上げてきて、「やっぱり少しは残しておけばよかった」と後悔する方もいらっしゃいます。

思い出の品は、心の栄養になることもあります。
無理に手放す必要はないのです。

リサイクルショップで二束三文に…

昔購入した高価なブランドバッグや着物を、近所のリサイクルショップに持ち込んだら、予想外の安い値段で買い叩かれてしまった、という話もよく聞きます。

価値があるかもしれない物は、その分野に詳しい専門の買取業者に査定を依頼するなど、手放し方を慎重に選ぶべきです。

これらの失敗談から学べるのは、「焦らないこと」「独断で決めないこと」「価値を正しく見極めること」の重要性です。

断捨離が引き起こす老後トラブルとは

「家が片付いてスッキリ!」で終われば良いのですが、やり方を間違えると、断捨離が予期せぬ老後のトラブルの火種になってしまうことがあります。

自分や家族の未来を守るためにも、どんな危険性があるのかを知っておくことは非常に大切です。

最も多いのが、相続に関するトラブルです。

例えば、親が価値を知らずに骨董品や絵画を捨ててしまい、後からそれが高価なものだったと判明して、兄弟間で「どうしてくれるんだ!」と揉めてしまうケース。

また、不動産の権利書や保険証券といった財産に関する重要書類を紛失してしまうと、相続手続きが非常に煩雑になります。

次に、家族関係のトラブルです。

前述の通り、子どもや配偶者のものを勝手に処分して信頼関係にヒビが入ることもありますし、「何でもかんでも捨てるなんて、おかしいんじゃないか?」と断捨離そのものに家族が反対し、家庭内がギクシャクしてしまうことも考えられます。

生活面でのトラブルも見過ごせません。

ミニマリズムに傾倒するあまり、タオルや下着、防災用品といった生活必需品まで切り詰めてしまい、いざという時に困ったり、日々の生活が不便になったりする本末転倒な事態も起こりえます。

断捨離は、あくまで暮らしを良くするための手段。
そのせいでトラブルを招いては元も子もありません。

常に家族や将来のことを視野に入れて、慎重に進める必要があります。

守るべき60代してはいけない断捨離

ここまで、60代の断捨離における様々な側面についてお話ししてきました。

最後に、これからの皆さんの捨て活が、後悔のない、実り豊かなものになるように、守るべき大切なポイントをまとめます。

  • 断捨離の目的は捨てることではなく豊かな暮らしのためと心得る
  • 一度に完璧を目指さず小さな場所から始める
  • 「いつか使うかも」は手放すサインと考える
  • 捨てるか迷ったら無理せず「保留」を選ぶ
  • 家族のものを本人の許可なく絶対に捨てない
  • 子どもとは価値観が違うことを前提に話し合う
  • 思い出の品や写真は無理に手放さない
  • 重要書類や貴重品は断捨離の対象から外す
  • 体力や気力を過信せずこまめに休憩を取る
  • 感情が乱れている時の判断は避ける
  • 「1日1捨て」などゲーム感覚で習慣化する
  • 物の価値を正しく知り手放し方を工夫する
  • 生活必需品や防災用品は減らしすぎない
  • 断捨離の目的や進捗を家族と共有する
  • 何よりも自分を労わり楽しみながら進める
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