エアコン掃除のセルフ方法！初心者も簡単手順と失敗しないコツ

エアコンから嫌な臭いがすると、そろそろ掃除しなきゃと焦りますよね。

市販のエアコン掃除スプレーを使えばきれいになるのか、それとも身近なエアコン掃除は100均グッズでも代用できるのか、色々と気になるところです。

実はポイントさえ押さえれば、エアコン掃除を自分で簡単に行うことは可能です。

ただ、健康のためにエアコンのカビ掃除を自分でする際は注意が必要ですし、特に奥にあるエアコンファン掃除を自分でやろうとすると難易度が上がります。

万が一のエアコン掃除での失敗を防ぐためにも、ご自宅がお掃除機能付きエアコン掃除を自分でやる場合に該当するかどうかの確認や、部屋を汚さないためのエアコン掃除の養生もしっかり学びたいですね。

この記事では、最適なエアコン掃除の頻度や、どうしても自分では難しいと感じた時のエアコン掃除業者の比較ポイントまで、役立つ情報を丁寧にお届けします。

初心者必見！エアコン掃除のセルフ方法と手順

エアコン掃除を自分で簡単に行う手順

エアコン掃除と聞くと、なんだか大掛かりで大変そうなイメージを持つ方が多いかもしれません。
でも、実は家にある道具を使って、隙間時間にササッと終わらせる方法があるんです。

分解作業を伴わないフィルター掃除や表面の拭き掃除であれば、特別な工具も必要ありません。
まずは掃除機、使い古したタオルや雑巾、中性洗剤、そしてハンディモップや古い歯ブラシを用意しましょう。

作業を始める前には、必ずエアコンの電源を切り、コンセントを抜いてください。

これが安全の第一歩です。

最初に前面パネルを開けてフィルターを取り出しますが、ここでいきなり外してしまうとホコリが舞い散ることがあります。

まずはフィルターがついた状態で、掃除機を使って表面のホコリを吸い取るのがコツです。
そのあとフィルターを外し、お風呂場などで裏側からシャワーを当てて水洗いしましょう。

汚れがひどい場合は、薄めた中性洗剤と古い歯ブラシで優しくこすり洗いをするとすっきり落ちます。
洗った後はタオルで挟むようにして水分を拭き取り、日陰でしっかりと乾かしてください。

フィルターを乾かしている間に、本体の掃除を進めます。

ハンディモップを使って本体の上部や側面のホコリを取り除き、固く絞った雑巾でパネルや吹き出し口の汚れを水拭きします。

仕上げに乾いたタオルで水気を拭き取れば完了です。
これだけの作業でも、エアコンの効きや空気の清浄感はずいぶん変わります。

最後に乾いたフィルターを元に戻し、送風運転をして内部を乾燥させれば、また気持ちよくエアコンを使えるようになりますよ。

100均グッズで安く済ませるコツ

お財布に優しい100均グッズを活用すれば、コストをかけずにエアコンをきれいにできます。
ダイソーやセリアなどの100円ショップには、エアコン掃除に特化した便利なアイテムがたくさん並んでいます。

特に注目したいのが、隙間掃除用のワイパーやブラシです。

これらは細長い形状をしていて、普段は手が届きにくい吹き出し口の奥やルーバーの隙間にもスムーズに入り込みます。

例えば、マイクロファイバーがついたハンディモップや、専用の「隙間ワイパー」などは、ホコリを吸着しやすく、水拭きだけでは取りきれない汚れもキャッチしてくれます。

また、頑固な汚れにはメラミンスポンジが活躍します。
水を含ませて軽く絞り、汚れた部分を優しくこするだけで、こびりついたカビや黒ずみが驚くほど落ちるのです。

ただし、強くこすりすぎるとプラスチック部分を傷つける恐れがあるので、力加減には注意してください。

さらに、加圧式の霧吹きも便利です。

ペットボトルに取り付けて使うタイプなら、手動で圧力をかけて勢いよく水を噴射できるため、洗剤を洗い流す際のすすぎ作業に重宝します。

これらのアイテムを組み合わせることで、数百円程度の出費でもプロ顔負けの仕上がりに近づけることができます。
手軽に手に入る道具ばかりなので、買い物ついでに探してみるのも楽しいですよ。

水漏れを防ぐ養生テクニック

自分でエアコン掃除をする際に最も心配なのが、洗剤や水が垂れて部屋を汚してしまうことではないでしょうか。
そこで大切になるのが「養生」という作業です。

しっかりと養生を行えば、壁や床への水漏れを防ぎ、安心して掃除に集中できます。

専用の養生シートも市販されていますが、家にある大きめのゴミ袋やビニールシート、マスキングテープを使えば簡単に自作できます。

まず、エアコンの周りにある家具を移動させるか、ビニールシートで覆って保護します。

次に、エアコン本体の電装部、つまり配線や基板が集まっている部分をタオルで包み、その上からビニール袋やラップで覆ってテープで密閉してください。

ここは絶対に水で濡らしてはいけない心臓部なので、念入りにガードする必要があります。

そして、エアコンの下側には大きめのゴミ袋を開いて貼り付け、漏れてきた水を受け止められるように「じょうご」のような形を作ります。

その下にバケツを置いておけば、汚れた水がスムーズに排水されます。

壁側にもビニールを垂らしてテープで固定し、伝ってきた水で壁紙が濡れないようにしましょう。

このとき、粘着力の強すぎるガムテープなどを使うと、剥がすときに壁紙やエアコンの塗装を傷める可能性があります。

剥がし跡が残りにくいマスキングテープや養生テープを使うのがおすすめです。

準備に少し手間はかかりますが、このひと手間が掃除後の片付けを劇的に楽にしてくれますし、家財を守るためにも非常に大切な工程となります。

市販のスプレーの正しい選び方

ホームセンターやドラッグストアに行くと、たくさんのエアコン掃除スプレーが並んでいて、どれを選べばいいか迷ってしまいますよね。

実はスプレーには大きく分けて「フィン（熱交換器）用」と「ファン（送風機）用」の2種類があり、それぞれ用途が全く異なります。

これを間違えて使うと、効果が出ないばかりか故障の原因にもなりかねないので、パッケージの表示をよく確認することが大切です。

フィン用のスプレーは、フィルターを外した奥に見える金属のひだひだ部分に吹きかけるものです。

このタイプは、かけた洗剤が結露水と一緒にドレンホースを通って外に排出される仕組みになっているものが多く、洗い流す手間が省けるのが特徴です。

一方、ファン用のスプレーは、吹き出し口の奥にある回転する筒状の部品に向けて使います。

こちらは泡で汚れを浮かせて落とすタイプが主流で、使用後にはリンス剤や水でのすすぎが必要になることが多いです。

また、成分にも注目してみましょう。

汚れ落ちを重視するならアルカリ性のものが強力ですが、エアコンの素材を傷めたり、すすぎ残しがあると腐食の原因になったりすることもあります。

初心者の方や安全性を重視する方には、中性の洗剤や、「水から生まれた」といった表記のあるアルカリ電解水ベースの商品がおすすめです。

無香料タイプを選べば、掃除後の洗剤の臭いも気になりません。

自分の掃除したい場所と目的に合ったスプレーを選ぶことで、トラブルを避けつつ効果的に汚れを落とすことができます。

頑固なカビ掃除を自分でするやり方

吹き出し口を覗き込んだときに見える黒い点々、それがカビです。
見つけてしまうとショックですが、表面に見えている範囲であれば自分で対処することができます。

用意するのは中性洗剤を薄めたぬるま湯、または重曹水です。
これらを雑巾やキッチンペーパーに含ませて、カビの部分を優しく拭き取っていきます。

前述の通り、100均のメラミンスポンジを使うのも効果的です。

頑固にこびりついたカビには、洗剤を含ませたキッチンペーパーを貼り付けて、5分から10分ほどパックするのも良い方法です。

汚れがふやけて浮き上がってくるので、力を入れなくてもスルッと落とせるようになります。

ただし、カビ取り剤として有名な塩素系漂白剤（カビキラーなど）は、エアコンの部品を傷めたり、強い刺激臭が残ったりするため、基本的には使用を避けた方が無難です。

あくまでも中性洗剤や重曹など、素材に優しいものを選んでください。

掃除をした後は、水分をしっかりと拭き取り、送風運転や内部クリーン機能を使ってエアコン内部を完全に乾燥させることが何よりのカビ対策になります。

湿気が残っていると、せっかく掃除してもすぐにまたカビが生えてしまうからです。

また、どうしても奥の方までカビが広がっていて手が届かない場合は、無理に棒などを突っ込むと破損のリスクがあります。

自分でできるのはあくまで「手の届く範囲」と割り切り、深追いはしないようにしましょう。

エアコン掃除のセルフ方法で失敗しない重要点

エアコンファン掃除を自分でする注意点

エアコンの吹き出し口の奥にある、筒状の回転部品「シロッコファン」。
ここはホコリやカビが溜まりやすい場所ですが、自分で掃除をするには最も難易度が高い「難所」と言われています。

なぜなら、ファンは狭くて暗い場所にあり、羽の形も複雑で掃除用具が届きにくいからです。

無理にブラシでこすろうとすると、ファンが回転してしまってうまく力が伝わらなかったり、最悪の場合、羽を折ってしまったりすることもあります。

もし自分でファン掃除に挑戦する場合は、絶対にファンを回転させないように手や割り箸などで軽く固定しながら作業する必要があります。

また、洗剤を直接ファンに吹きかけると、その奥にあるモーター軸や潤滑油（グリス）の部分に洗剤が入り込み、異音が発生したり回転しなくなったりする故障のリスクが高まります。

そのため、基本的にはブラシで乾いたホコリを払い落とすか、固く絞ったタオルで表面を拭く程度に留めるのが安全です。

さらに、洗い流すために大量の水を使うと、養生をしていても水があふれて床を水浸しにしてしまう事故も起きがちです。

ファンの汚れがひどくて気になるときは、「自分で完璧にきれいにしよう」と思わず、表面の大きな汚れを取るくらいで妥協するか、リスクを避けてプロに任せる判断をすることも、エアコンを長く使い続けるためには賢明な選択となります。

お掃除機能付きエアコン掃除を自分でやるリスク

「お掃除機能付きエアコンだから、何もしなくてもきれいなはず」と思っていませんか？

実はこの機能、あくまでフィルターのホコリを自動で取ってくれるだけで、内部のカビや汚れまでは掃除してくれません。

それどころか、お掃除機能付きエアコンは内部構造が非常に複雑で、配線や電子部品がたくさん詰まっているため、自分で掃除をする際のリスクが通常のエアコンよりも格段に高くなります。

まず、前面パネルを開けるだけでも一苦労です。

ダストボックスやフィルターを外す手順も機種によって異なり、無理に外そうとしてプラスチックのツメ（ロック部分）を折ってしまう失敗が多く見られます。

また、お掃除ユニット（ロボット部分）には精密なセンサーや基板が搭載されており、ここに水や洗剤がかかると一発で故障して動かなくなってしまいます。

前述の通り、養生をする際も、これらの複雑なユニットを避けて完璧にカバーするのはプロでも気を使う作業です。

セルフ掃除でできる範囲は、取り外し方が明確なダストボックスのゴミ捨てや、フィルターの水洗い、そして手の届く範囲の吹き出し口の拭き掃除くらいまでと考えておきましょう。

お掃除ユニット自体を取り外して内部を洗浄するような分解作業は、専門的な知識と技術が不可欠です。
高価な機種だからこそ、壊してしまった時の修理費も高額になりがちですので、無理な分解は絶対に避けてください。

よくある失敗事例と対策

自分でエアコン掃除をして「やらなきゃよかった」と後悔しないために、よくある失敗事例を知っておくことはとても役に立ちます。

最も多いのが、電装部に水をかけてしまってエアコンが動かなくなるケースです。

これは、右側にある基板部分への養生が不十分だったり、スプレーを無造作に吹きかけたりすることが原因で起こります。

対策としては、電装部周辺をタオルとビニールで二重三重にガードし、スプレーを使う際は絶対に電装部側には向けないよう注意深く作業することです。

次に多いのが、掃除をした後に水漏れが発生するトラブルです。

これは、汚れや洗剤の泡が排水経路であるドレンホースに詰まってしまい、行き場を失った水が室内機からあふれ出してくることで起こります。

また、ドレンパン（水受け皿）の容量を超えて水を流しすぎた場合も同様です。

これを防ぐためには、洗剤を使った後は少しずつ水を流してすすぐか、汚れがひどい場合は事前に掃除機で大きなホコリを吸い取っておくなどの工夫が必要です。

さらに、掃除したはずなのに生乾きの雑巾のような臭いが取れない、あるいは悪化したという失敗もあります。

これは、中途半端に濡らしたことで奥に残ったカビや雑菌が活性化してしまったことや、すすぎ不足で洗剤成分が残っていることが原因と考えられます。

掃除の後は、送風運転を最低でも1〜2時間、できれば3時間以上行って内部をカラカラに乾燥させることが、臭い戻りを防ぐ最大のポイントになります。

適切な掃除の頻度とタイミング

エアコンをきれいに保つためには、どのくらいの頻度で掃除をすればよいのでしょうか。
目安として、フィルター掃除は「2週間に1回」、少なくとも「月に1回」は行うのが理想的です。

フィルターにホコリが詰まると、冷暖房の効率が下がって電気代が余計にかかるだけでなく、内部にカビが発生しやすくなる原因にもなります。

吹き出し口やルーバーの拭き掃除などは、汚れが気になったタイミングで行えば良いですが、本格的な内部洗浄に関しては、冷房を使い始める前の「5月〜6月」か、使い終わった後の「10月〜11月」に行うのがベストなタイミングと言えます。

特に冷房使用後は内部が結露してカビが繁殖しやすい状態になっているため、この時期にしっかりと汚れをリセットしておくと、冬の暖房シーズンを快適に迎えられます。

内部洗浄の頻度としては、使用状況にもよりますが「1年から2年に1回」程度が一般的です。

ただし、キッチンに近い場所に設置していて油汚れを吸い込みやすい場合や、ペットを飼っていて一年中稼働させている場合などは、汚れが溜まるスピードも早くなるため、半年に1回程度のペースでチェックすることをおすすめします。

自分のライフスタイルに合わせて、無理のない範囲で定期的なメンテナンスを習慣づけることが大切です。

エアコン掃除業者の比較選び方

ここまでセルフ掃除の方法をお伝えしてきましたが、内部のカビがひどい場合や、お掃除機能付きエアコンで分解が難しい場合は、プロの業者に依頼するのが確実で安全な方法です。

業者選びで迷ったら、料金の安さとサービスの質のバランスを見て判断しましょう。

以下の表に、代表的なエアコンクリーニング業者の特徴をまとめました。

業者名	料金目安（壁掛け1台）	特徴	こんな人におすすめ
おそうじ革命	9,980円〜	料金が安く、追加費用がない明朗会計	とにかく安く済ませたい人
ダスキン	15,400円〜	実績豊富で技術力が高く、安心感がある	質の高さを重視する人
カジタク	11,800円〜	イオングループの運営。防カビコートが無料	アフター保証を気にする人
くらしのマーケット	業者により異なる	地元の個人業者を探せる。口コミで比較可能	自分で業者を選びたい人

例えば、「おそうじ革命」は大手の中でも料金が手頃で、駐車場の代金などもかからないため、コストパフォーマンスを重視する方に人気があります。

一方、「ダスキン」は料金は少し高めですが、厳しい研修を受けたスタッフが来てくれるため、仕上がりの安心感は抜群です。

「カジタク」は一律料金で分かりやすく、仕上がりに満足できない場合の再施工保証などが充実しています。

また、「くらしのマーケット」などのマッチングサイトを使えば、地元の評判の良い個人業者を探すこともできます。
この場合は、口コミの件数や内容、顔写真が掲載されているかなどをチェックすると良いでしょう。

自分の予算や重視するポイントに合わせて、最適な業者を選んでみてください。
プロに頼むと費用はかかりますが、分解洗浄による圧倒的な爽快感は、やはりセルフ掃除では味わえないものです。

エアコン掃除のセルフ方法まとめ

• エアコン掃除の基本は「フィルター」「吹き出し口」「表面」の3箇所
• フィルターは掃除機でホコリを吸ってから水洗いし、日陰干しする
• 本体の拭き掃除は中性洗剤と固く絞った雑巾で行う
• 100均の隙間ワイパーやメラミンスポンジはコスパ最高の掃除道具
• 養生はゴミ袋とマスキングテープで自作し、電装部を厳重に守る
• 壁や床への水漏れ防止にバケツとビニールで排水経路を作る
• スプレーは「フィン用」と「ファン用」を用途に合わせて使い分ける
• カビ取りに塩素系漂白剤は避け、中性洗剤や重曹水を使用する
• ファンの奥や回転部は無理に触らず、表面のホコリ取りに留める
• お掃除機能付きエアコンの内部分解は故障リスクが高いため避ける
• 水を使った掃除の後は、送風運転を3時間以上行い完全に乾燥させる
• フィルター掃除は月1回、内部洗浄は年1回程度が目安
• 自分で落としきれない黒カビや臭いはプロの業者に任せるのが正解
• 業者選びは料金だけでなく、保証や口コミも比較して決める
• 定期的なセルフメンテナンスとプロの洗浄を使い分けるのが賢い方法