お風呂に入ろうとしたとき、壁や床の黒い点々が目に入ると気分が沈んでしまいますよね。
強い洗剤はにおいがきついですし、肌への刺激も心配だからできれば使いたくないと考える方は多いのではないでしょうか。
今回は、そんな悩みを解決するために浴室掃除の黒カビに重曹やクエン酸を使って安全に対処する方法をご紹介します。
まずは基本となる浴室掃除用の黒カビ撃退重曹ペーストの作り方から始めて、さらに効果を高めるために浴室掃除で黒カビに重曹と酢を組み合わせるテクニックや、壁面にも留まりやすくする浴室掃除の黒カビ対策としての重曹と片栗粉の活用術まで幅広く解説します。
さらに、頑固な汚れに対する浴室掃除での黒カビへの重曹パックの手順や、効果的な浴室掃除の黒カビ除去に必要な重曹の放置時間についても詳しく触れていきます。
諦めがちな浴室掃除の黒カビでも重曹でゴムパッキンをきれいにするコツや、液だれが心配な浴室掃除の黒カビがある天井に重曹を使う安全な方法も必見です。
もし浴室掃除で黒カビが重曹で落ちない場合の対処法や、きれいな状態を保つために日頃からできる浴室掃除の黒カビ予防に重曹を活用するアイデアもお届けしますので、ぜひ最後までお付き合いください。
- 重曹ペーストを使った基本的な黒カビ掃除の手順
- クエン酸や酢を組み合わせて洗浄力を高めるコツ
- 片栗粉を活用した壁や天井への密着テクニック
- 重曹で落ちない頑固なカビへの対処法と予防策
浴室掃除の黒カビを重曹で落とす基本手順

- 重曹ペーストの作り方
- 黒カビには重曹とクエン酸が効く
- 重曹と酢を使う方法
- 重曹パックをする手順
- 重曹の放置時間は?
重曹ペーストの作り方
お風呂場の黒カビを見つけたら、まずは基本の「重曹ペースト」を作ってみましょう。
重曹は弱アルカリ性の性質を持っていて、皮脂汚れや軽度のカビを落とすのにとても役立ちます。
なにより、自然由来の成分なので小さなお子さんやペットがいるご家庭でも安心して使えるのが嬉しいポイントですよね。
作り方はとてもシンプルです。
小皿やボウルに重曹を大さじ3杯ほど入れ、そこに水を小さじ1杯程度加えます。
割合としては「重曹3に対して水1」が目安になります。
これをスプーンなどでよく混ぜ合わせ、トロトロとした歯磨き粉くらいの硬さになれば完成です。
もし固すぎて塗りにくい場合は水を少しずつ足し、逆に水っぽくなりすぎた場合は重曹を足して調整してみてください。
できあがったペーストは、古い歯ブラシやスポンジを使ってカビが気になる部分にたっぷりと塗布します。
このとき、隙間までしっかりと埋め込むように塗るのがコツです。
特別な道具を用意しなくても、家にあるものですぐに取り組めるのが重曹掃除のいいところですね。
黒カビには重曹とクエン酸が効く

重曹だけでは落ちにくい汚れには、クエン酸をプラスする合わせ技がおすすめです。
重曹はアルカリ性ですが、クエン酸は酸性です。
この二つが出会うと化学反応が起きて、シュワシュワと勢いよく発泡します。
この泡の力が汚れを浮き上がらせてくれるので、ブラシでこするだけでは届かない細かい溝の汚れにもアプローチできるんです。
具体的な使い方は、まず先ほど紹介した重曹ペーストをカビ汚れに塗っておきます。
その上から、水100mlにクエン酸小さじ1杯を溶かした「クエン酸水」をスプレーで吹きかけます。
すると瞬時に発泡が始まりますので、そのまま泡が落ち着くまで5分から10分ほど待ちましょう。
泡の力で汚れが浮いてきたところをブラシでこすり落とし、最後にシャワーで洗い流せばすっきりします。
ただし、注意点もあります。重曹とクエン酸を混ぜても有毒ガスは発生しませんが、塩素系漂白剤と酸性のクエン酸を混ぜるのは絶対にNGです。
安全のために、クエン酸を使うときは他の洗剤と混ざらないように気をつけましょう。
重曹と酢を使う方法
クエン酸が手元にないときは、キッチンにあるお酢でも代用が可能です。
お酢も酸性の性質を持っているため、重曹と合わせることで同じように発泡効果を得られます。
お料理に使う穀物酢などで十分ですので、わざわざ買い足す必要がないのは助かりますよね。
使い方はクエン酸のときと同様です。
カビ汚れに重曹を粉のまま、もしくはペースト状にして振りかけます。
その上から、お酢を水で2倍から3倍に薄めたスプレーをたっぷりと吹きかけてください。
シュワシュワという音とともに泡が発生し、カビ汚れを浮かせにかかります。
この反応を見ていると、なんだか汚れが落ちている実感が湧いて楽しくなってくるかもしれません。
お酢を使う場合に少し気になるのが、独特のツンとしたにおいです。
掃除中は必ず換気扇を回したり窓を開けたりして、空気がこもらないように配慮してください。
また、お酢が残るとカビの栄養源になってしまうこともあるため、掃除の最後はいつも以上に念入りにシャワーで洗い流すことを心がけましょう。
重曹パックをする手順

壁面やタイルの目地など、ペーストを塗ってもすぐに乾燥してしまったり、垂れ落ちてしまったりする場所には「重曹パック」が効果てきめんです。
乾燥すると重曹の洗浄効果が薄れてしまうため、パックをして成分をしっかりと浸透させることがカギとなります。
手順は簡単で、まず気になるカビ汚れの上に重曹ペーストを厚めに塗ります。
その上からキッチンペーパーを貼り付け、さらに乾燥を防ぐためにラップで覆います。
こうすることでペーストが密着し続け、汚れの奥まで成分がじっくりと染み込んでいきます。
まるでカビに湿布をするようなイメージですね。
この方法は、特に目地に入り込んだ黒ずみや、少し時間の経った汚れに対して有効です。
パックをしている間は他の家事をしたり、休憩したりして過ごせるので、時間を有効活用できるのも忙しい主婦には嬉しいメリットといえます。
ラップが剥がれ落ちないよう、手で軽く押さえて密着させてから放置しましょう。
重曹の放置時間は?
重曹を使って掃除をする際、どれくらい時間を置けばいいのか迷うこともありますよね。
実は、汚れの程度によって適切な放置時間は変わってきます。
短すぎると効果が出ませんし、長すぎると素材を傷める可能性もゼロではありません。以下の目安を参考に、様子を見ながら調整してみてください。
| 汚れのレベル | 特徴 | 放置時間の目安 |
| 軽度のカビ | 発生して間もない、表面的な薄い汚れ | 30分 〜 1時間 |
| 中程度のカビ | 少しヌメリがある、色が濃くなってきた汚れ | 2時間 〜 4時間 |
| 頑固なカビ | 目地に根を張っている、簡単には落ちない汚れ | 半日(6時間)〜 一晩 |
軽い汚れなら30分程度でも十分に効果を感じられますが、しつこい黒カビの場合は一晩じっくりと放置して根気よく待つのが得策です。
ただし、長時間放置する場合はペーストがカチカチに固まってしまわないよう、必ずラップでパックをして保湿してください。
掃除が終わったら、こびりついた重曹が残らないようにしっかりと洗い流し、最後に乾拭きをして水分を取り除くことで、新たなカビの発生も防げます。
浴室掃除の黒カビを重曹で倒す応用テクニック

- 黒カビは重曹と片栗粉で密着
- 重曹をゴムパッキンに使う
- 天井には重曹を活用
- 重曹で落ちない時は?
- 黒カビ予防に重曹スプレーを使う
- 浴室掃除の黒カビは重曹でスッキリ解決
黒カビは重曹と片栗粉で密着
重曹ペーストを作っても、壁や斜めの場所だとどうしてもタラタラと垂れてきてしまうことがありますよね。
そんなときに救世主となってくれるのが、どこの家庭のキッチンにもある「片栗粉」です。
片栗粉を加えることでペーストに粘り気が生まれ、重力に負けずにカビにぴったりと張り付いてくれます。
作り方は、重曹大さじ2に対して片栗粉を小さじ1、そこに水を大さじ1ほど加えてよく練り合わせます。
粘り気が足りないようなら片栗粉を少し足し、硬すぎるなら水を足して、垂れてこない絶妙な硬さに調整しましょう。これをカビ汚れに塗れば、垂直な壁でもしっかりと留まってくれます。
この「重曹片栗粉ペースト」は、ゴムパッキンやタイルの目地など、ピンポイントで長時間成分を効かせたい場所に最適です。
ただし、片栗粉はお湯で流すと固まって排水溝を詰まらせる原因になることがあるため、洗い流すときはぬるま湯を使い、大量の水でしっかりと流し切るように注意してください。
重曹をゴムパッキンに使う

お風呂場のドアや鏡の周りにあるゴムパッキンは、一度黒カビが生えると除去するのが本当に大変な場所です。
素材が柔らかいため、ゴシゴシこすると傷がついて余計にカビが入り込みやすくなるという悪循環にも陥りやすいですよね。
ここでも重曹の優しい研磨力が役に立ちます。
ゴムパッキンの掃除には、先ほど紹介した粘り気のある重曹片栗粉ペースト、もしくは通常の重曹ペーストを使ってパックをする方法がベストです。
パッキンの幅に合わせてペーストを乗せ、ラップで覆って成分を浸透させます。
ゴム素材はデリケートなので、まずは30分から1時間ほど様子を見て、ブラシで優しくこすってみましょう。
もしこれでも落ちない場合は、カビの根がゴムの奥深くまで入り込んでしまっている可能性があります。
重曹は表面の汚れを落とすのは得意ですが、漂白力はないため、色素が沈着してしまったゴムパッキンの黒ずみを真っ白に戻すのは難しい場合もあります。
あくまで初期段階のカビや、表面の汚れ対策として活用し、無理にこすりすぎないように気をつけてください。
天井には重曹を活用
天井を見上げるとポツポツと黒いカビが……。
でも、高い場所に洗剤をスプレーするのは、液が垂れて自分にかかってきそうで怖いものです。
そんな危険な天井掃除こそ、垂れにくい重曹ペーストや、重曹水を活用した拭き掃除が安全で効果的といえます。
天井のカビ掃除には、フロアワイパーを活用するのがおすすめです。
キッチンペーパーやドライシートをワイパーに取り付け、そこに重曹水(水100mlに重曹小さじ1)を染み込ませます。
あとは天井を優しく拭いていくだけ。これなら脚立に乗らなくても届きますし、洗剤が目に入るリスクも大幅に減らせます。
もし黒カビが目立つ箇所があれば、固めに作った重曹ペーストをスポンジや布につけ、ポンポンと叩くように塗りつけてみてください。
このときも、真下ではなく少し斜めの位置から作業するようにして、万が一の液垂れに備えてメガネやマスクで防護しておくと安心です。
最後は水拭きと乾拭きで仕上げて、カビの胞子が降ってくるのを防ぎましょう。
重曹で落ちない時は?

重曹やクエン酸、片栗粉などを駆使しても、どうしても落ちない頑固な黒カビに出会うことがあります。
これはカビの根が素材の奥深くまで食い込んでしまっている証拠かもしれません。
重曹は研磨作用とアルカリ性の力で汚れを落としますが、カビの色素を分解する「漂白力」や、根元から死滅させる強力な「殺菌力」は持っていないのです。
そんなときは、無理をせずに酸素系漂白剤や塩素系漂白剤(カビキラーなど)の力を借りることを検討しましょう。
それぞれの洗剤には得意分野があります。
| 洗剤の種類 | 特徴 | おすすめの場面 |
| 重曹・クエン酸 | 安全、低刺激、研磨作用 | 初期のカビ、普段の掃除 |
| 酸素系漂白剤 | ツンとした臭いがない、漂白力は中程度 | 塩素系を使いたくない時、つけ置き |
| 塩素系漂白剤 | 強力な殺菌・漂白力、臭いがある | 根深いカビ、パッキンの黒ずみ |
重曹で頑張ってみてもダメだった場合は、カビキラーなどの専用洗剤を使って、根こそぎ退治するのが近道です。
ただし、塩素系を使うときは換気を徹底し、酸性タイプの洗剤と混ざらないように細心の注意を払ってください。
それでも落ちない場合は、プロのクリーニング業者に相談するのも一つの賢い選択肢です。
黒カビ予防に重曹スプレーを使う
苦労してカビを落とした後は、きれいな状態を少しでも長くキープしたいですよね。
そこで活躍するのが「重曹スプレー」による予防習慣です。
重曹には静菌作用があり、カビが好む皮脂汚れや酸性の汚れを中和してくれるため、カビが繁殖しにくい環境を作ることができます。
スプレーボトルに水100mlと重曹小さじ1杯を入れてよく振って溶かせば、予防スプレーの完成です。
お風呂上がりに浴室全体にシュッと吹きかけ、そのまま自然乾燥させるか、スクイージーなどで水気を切っておくだけでOK。
週に1回程度行うだけでも、カビの発生スピードをぐっと抑えられます。
また、カビは湿気を何よりも好みます。
掃除や入浴の後は、換気扇を長めに回したり、窓を開けたりして浴室をしっかり乾燥させることが、最も基本的で強力な予防策になります。
重曹スプレーと乾燥のダブル効果で、カビ知らずの快適なバスタイムを手に入れましょう。
浴室掃除の黒カビは重曹でスッキリ解決
重曹で黒カビを落とす基本手順はペーストを作って塗ること
水と重曹の割合は1対3を目安にする
ペーストは歯ブラシなどで隙間まで塗り込む
重曹とクエン酸を合わせると発泡して汚れが浮く
クエン酸がない場合はお酢で代用が可能
乾燥を防ぐためにラップを使ったパックが有効
放置時間は汚れに応じて30分から一晩まで調整する
垂直な壁には片栗粉を混ぜて密着させる
ゴムパッキンにはパックで時間をかけて浸透させる
天井掃除はフロアワイパーと重曹水で安全に行う
重曹で落ちない頑固なカビには塩素系漂白剤を検討する
酸素系漂白剤はにおいが苦手な人におすすめ
予防には週1回の重曹スプレーが効果的
掃除後は換気をして浴室をしっかり乾燥させる
カビの根深さに応じて洗剤を使い分けるのが正解
